肺炎は、体に酸素を送る重要な働きをしている肺に、細菌の感染などによる炎症が起こる病気です。特に高齢者が罹ると、後遺症が残ったり、重症となって死亡する場合があります。
2023年に厚生労働省が発表した人口動態統計の日本人の主な死亡順位において、肺炎が第5位、誤嚥性肺炎が第6位でした(下図)。
ここでは、特に高齢者の肺炎について、症状、診断、治療および予防、さらに肺炎の原因となる細菌の中で最も重要な肺炎球菌に対するワクチンのお話をします。
主な死因別死亡数の割合(2023年)
厚生労働省 令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況
国際医療福祉大学 松本 哲哉